日経テクノロジー 未来展望(5)
Samsungのスマホから読み取る半導体の業界再編
スマートフォンやタブレット端末で必須のデバイスの1つが通信チップ(セット)である。無線LANやBluetooth、NFCのような近距離通信デバイスと、3G/LTEモデムのような広域通信の両者がセットで使われる(タブレット端末の場合は前者だけのモデルもある)。コンピューターの歴史は、古くから「情報」と「通信」の技術の並列した進化であった。いかにコンピューティング能力が進化しても、入出力に関わるデバイスが同時に高速化、高効率化、高性能化しないと、トータルの性能向上には至らないからだ。そのためメモリーストレージやディスプレーなどとのインターフェースとして、有線通信が進化を続けてきた。その結果、現在も多くの方式が混在のまま使われている。Serial ATA(SATA)やPCI Express(PCIe)、USB、HDMI、Ethernet、Low voltage differential signaling(LVDS)などさまざまである。